freee会計は、銀行口座やクレジットカード明細、Amazonの購入明細などを自動で取り込み、取引登録もしてくれるとても便利な会計ソフトです。
仕訳の提案もしてくれるので、それぞれの取引の「登録」ボタンを押していくだけで、なんとなく記帳ができたような気になってしまいます。
しかし、そうやって登録した取引は本当に正しい仕訳になっているでしょうか?
自計化できているつもりでも、専門家がチェックするとかなりの割合で間違って登録されている仕訳が多く見つかります。
今回は、特に誤りが生じやすい、取引の「重複登録」について解説していきます。
(具体例)デビットカードを使って文房具を購入した場合
ここでは、Amazonビジネスでデビットカードを使って消耗品(文房具)を購入するケースを見ていきます。
登場するfreeeの「口座」は、Amazonビジネス、デビットカード、銀行口座の3つです。いずれもAPI連携によって、購入明細を自動で取得する設定にしているとします。
このとき、たった1つの取引なのに、freee上では同じ日付で次の3本もの取引が「登録待ち」状態で現れます。
No | 日付 | freee上の口座 | 取引内容 | freee上の仕訳 |
---|---|---|---|---|
① | 4月1日 | Amazonビジネス | 文房具 | 消耗品1,000円/Amazon1,000円 |
② | 4月1日 | デビットカード | AMAZON.CO.JP | 消耗品1,000円/デビットカード1,000円 |
③ | 4月1日 | 銀行口座 | デビット AMAZON CO JP | 消耗品1,000円/xxx銀行1,000円 |
例えば、まず①の取引を見ると、「4月1日に文房具買ったから、消耗品で計上してOKだな」と考えて、取引登録します。ここまではOKです。
続けて他の取引を登録していくと、次に②の取引が登録待ちとして現れます。
②の取引を見て、「4月1日にこの金額で文房具を買ったから、消耗品でOKだな(さっき同じような登録をしたような気もするけど・・・)」と考えて、消耗品として計上します。
続けて他の取引を登録していくと、次に③の取引が登録待ちとして現れます。
③の取引を見て、「さっきも同じ取引を登録したような気がするけどなあ・・・」と考えつつも、また消耗品として計上します。
その結果、「消耗品」の費用計上が3つも重複して登録されてしまうことになるのです。
流石にそんなことはしないだろうと思われるかもしれませんが、freeeの取引登録画面上では意外と重複していることに気づかないのです。
特に①〜③の取引を別々の日に記帳している場合には、気づかないほうが多いのではないでしょうか。こういったケースは頻発するので気をつけないといけません。
誤った取引登録を防ぐためにはfreeeの設計が必要!
こういった誤った取引登録は、その都度気をつけていないと防げない、と言うわけではありません。
freeeの「自動登録ルール」を工夫すると、①の取引だけが「登録待ち」として表示されるような仕組みを作ることができます。
ただし、会計知識だけでなくfreeeの機能もきちんと理解していないと、こういった仕組み作りは難しいのが現実です。
各事業者ごとにfreeeに登録されている口座も使っている決済方法も違うので、具体的な仕組み構築の手順も事業者ごとに変わってきます。
freeeアドバイザーにお願いすると、こういった「登録ミスを防ぐ」ためのfreeeの登録ルールを作ってもらうことができます。
すでにfreeeをある程度使いこなせている方でも、もっと正確に、もっと簡単に記帳できるアイデアをもらえると思います。ぜひご相談してみてはいかがでしょうか。
まとめ
今回は、freeeで取引の重複登録が発生してしまう理由をご紹介しました。
ご紹介したような取引以外にも、誤って登録してしまいがちな取引は複数あります。
これらを放置しておくと、ぐちゃぐちゃfreeeになってしまう可能性もあります。
その一方で、うまくfreeeを使いこなせれば、日頃の経理業務は大幅に楽になります。ほとんどの仕訳を自動で登録できれば、スピード決算も実現できます。
当会計事務所では、freeeの仕組み構築やfreeeの使い方レクチャーもご提供しています。
freeeに不安やお悩みを抱えている方は、ぜひ一度ご相談ください。
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