TEDは英語の勉強コンテンツとしてもとても人気があります。
TEDを使って勉強を始めたいと思っている人も多いのではないでしょうか。
しかし、いざTEDで英語学習をしようとしても、やり方がわからない方もたくさんいると思います。
「そもそもTEDはどう言うコンテンツなのか?」
「TEDが英語学習に効果的なのはどうしてか?」
「具体的にTEDでどうやって英語学習をするのか?」
今回の記事では悩みや疑問を抱えている方向けに、TEDの使い方やおすすめのTED動画をご紹介していきたいと思います。
TEDとは?
TEDは世界中の著名人によるスピーチ
TEDとは「Technology Entertainment Design(テクノロジー・エンターテイメント・デザイン)」の略で、世界中のさまざまな分野の著名人によるスピーチを開催している非営利団体です。
TEDは1984年に設立され、2006年から講演会の内容をインターネット上で「TED Talks」として無料で動画配信するようになったのをきっかけに、その名が広く世界中に知られるようになりました。
過去にはマイクロソフトのビル・ゲイツ氏や、アップルのスティーブ・ジョブズ氏も登壇しています。
科学、ビジネス、社会問題、環境問題など、ありとあらゆるトピックが取り上げられていて、100以上の言語で配信されています。
また、日本でも各地でTEDの講演が開催されています。
TEDの特徴
TEDの特徴としては、何といっても、さまざまな業界をリードする人たちの話が聞ける点です。
世界的な大企業のリーダー、ベストセラー作家、政治家、哲学者など、各分野のトップレベルの人たちの考え方やアイデア、思想などを聞くことができます。
また、そういった人たちのスピーチはとても力強く、説得力があるため、プレゼンテーションの勉強にも役立ちます。
英語の学習に限らず、TEDから学べることが多くあるのが特徴です。
TEDが英語学習におすすめな理由
TEDは英語学習に使われることも多いコンテンツですが、英語学習におすすめ理由は次の5点です。
生きた英語が学べる
TEDには英語ネイティブの登壇者が多く、その人たちが日常のプレゼンやスピーチで話している英語を聞くことができます。
英語のテキストの英語は、形式張っていたり、普段あまり使わないようなフレーズも出てきたりします。
しかしTEDの英語は、生活やビジネスの中で「今」使われている生きた英語です。
特に英語の中〜上級者が利用することで、実際に「使える」実践的な英語を学べるのがとても大きなメリットです。
1つの動画が短い
TEDのスピーチはどれも短いのが特徴です。
3分〜20分程度のものが多く、隙間時間や勉強の合間に軽く聞くこともできます。
また、シャドーイングやディクテーションをするときにも、3〜5分程度のものを選べばちょうど良いボリュームです。
映画やドラマだと途中で集中力が途切れてしまいがちですが、短いスピーチであれば最後まで集中できるので、英語の学習に最適です。
英語や日本語の字幕が付いている
TEDのサイトではさまざまな言語の字幕が用意されています。もちろん日本語字幕もあります。
そのため、英語力のレベルによって字幕を使い分けることができます。
例えば、英語初心者は日本語の字幕付き、英語中級者は英語の字幕付き、そして英語上級者は字幕なし、といった使い方です。
また、字幕は全文まとめて表示することも可能なので、スピーキングの練習にも活用できます。
英語でのプレゼン技術が学べる
TEDでは、大企業のリーダー、企業家、政治家、ジャーナリストなど、さまざまな業界をリードする人たちが登壇します。
そういった人たちは普段から自分の考えやアイデアをプレゼンする機会が多いため、プレゼン構成や話し方などがとても洗練されています。
話し方の強弱、ジェスチャー、論理構成など、英語でのプレゼンの基礎を学ぶのにとても効果的です。
すべて無料で視聴できる
全ての動画が無料で視聴できるのも大きなポイントです。
無料の英語学習コンテンツは積極的に使っていきましょう!
TEDを使った英語学習に向いている人
TEDは英語中〜上級者向け
TEDは、登壇者にもよりますが、基本的にリスニングの難易度としては「高」レベルです。
・多くがネイティブや英語を第2外国語とする人たちの英語なので、スピードが早い
・話しているトピックが専門的なので内容を理解するのが難しい
・使われている単語も難易度が高いものも含まれている
そのため、ある程度の基本的な英文法や語彙力が備わっている人に向いています。
TOEICで言うと600点以上は必要だと思います。
英語初級者には
英語初級者がTEDを使う場合は、日本語の字幕付きで見ることをおすすめします。
英語初級者は、普段テキストの付属CDを使ってリスニングの勉強をしていることが多いと思います。
しかし、英語学習の最初のうちから、生きた英語をたくさん聞いておくことで、英語のスピード感に慣れることができ、リスニング力向上にも役立ちます。
TEDの効果的な使い方
興味のある分野から観る
TEDには世界中のほぼ全ての分野をカバーしたプレゼンがたくさん配信されています。
そのため、どれを選んだらいいかわからないというのが最初の悩みの一つではないでしょうか。
そんな時におすすめなのが、まずは自分の興味のある分野のプレゼンを観ることです。
例えば、最近環境問題に関心がある人なら、環境について話しているスピーチを聞いたり、読書が好きな人なら、好きな作者のスピーチを聞いてみます。
また、人気のあるTED動画の中から観ていくのもおすすめです。人気のプレゼンはやはり内容も面白いものが多いので、迷ったときはネットを検索してみることもおすすめです。
1つの動画を繰り返し視聴する
英語学習のためには、1つの動画を何度も繰り返し視聴することが大事です。
気に入ったスピーチが見つかったら、それを何度も視聴します。
このとき、英語学習の目的にあったものを選ぶことがポイントです。
例えば、スピーキングを練習したい人なら、自分が実際に話したいトピックのスピーチを選びます。英語のプレゼンの練習をしたい人なら、自分がこうなりたいイメージしているスピーチを選びます。
そして、例えばスピーキング力を強化したい人であればこのようなステップで学習するのがおすすめです。
Step1:まずは字幕なしで聞く
Step2:英語字幕付きで聞いて内容を理解する
Step3:理解の答えあわせとして日本語字幕で聞く
Step4:英語字幕を見ながら、動画に合わせてスピーキング
Step5:慣れてきたらシャドーイング
さらに慣れてきたら、動画なしで英語のスクリプトを声に出して読みます。
このとき、オンライン英会話などで先生に聞いてもらい、発音チェックしてもらうと効果的です。一人で練習するよりも、聞いてくれる人がいた方が効果的ですし、モチベーションも上がります。
TEDの視聴方法
TEDはさまざまな視聴方法がありますが、その中でもおすすめのものをご紹介します。
TEDのウェブサイト
TEDの公式サイト「TED.com」で視聴できます。一番シンプルな視聴方法ですね。
スマホやPCのインターネットブラウザで視聴することが可能です。
公式サイトではすべてのTED動画が視聴できるのもポイントです。
TED公式アプリ
TEDの公式アプリで視聴することもできます。
このアプリでも、公式ウェブサイトと同様に、配信されているすべての動画を観ることが可能です。
また、アプリ内に動画をダウンロードすることもできるので、オフラインでも視聴することができるのもポイントです。
移動時間や隙間時間に視聴するのに最適です。
YouTube
TEDの公式TouTubeチャンネルでも視聴できます。
普段YouTubeを観ることが多い人なら、チャンネル登録をしておくことで、隙間時間にも聞くことができます。
おすすめのTEDスピーチ3選
私の気に入っているおすすめスピーチを3つご紹介します。
どれも人気のあるスピーチで、英語学習にも使えるものです。
Try something new for 30 days / Matt Cutts
マット・カッツ氏による「30日間チャレンジ」というスピーチです。
前からしたいと思っていたことなのに、なかなか始められないでいることはないでしょうか?
このスピーチでは、試しに30日間だけやってみることを提案しています。
内容自体はとてもシンプルなのですが、「自分も試してみよう」と思わせてくれるような素敵なスピーチです。
たった3分程度の長さなので、最初に観るTED動画としてもおすすめです。
私自身、これが最初に見たTEDの動画です。何度も何度も繰り返し見ている好きなスピーチです。
Keep your goals to yourself / Derek Sivers
デレク・シヴァーズ 氏による「目標は人に言わずにおこう」というスピーチです。
計画を新しく思いついたとき、それを誰かに話すべきか、秘密にしておいた方が良いかというテーマです。
こちらも、とても興味深い内容で面白い素敵なスピーチです。
この動画もたった3分程度の長さなのもポイントです。少し話すスピードが早いのですが、内容はシンプルなので内容を理解しやすいと思います。
私はこのスピーチも大好きで何度も見ています。
Inside the mind of a master procrastinator / Tim Urban
ティム・アーバン氏の「先延ばし魔の頭の中はどうなっているか」です。
やらないといけないことを先延ばししてしまう癖について、ユーモアを交えて分析しています。
とても人気のあるスピーチで、聞いていると思わず笑ってしまいます。
ちなみに、タイトルの「procrastinator」とは「やるべきことを後回しにする人」という意味です。
この動画は14分近くあるので、リスニングの勉強に適していると思います。
息抜きとして楽しく視聴できるのも特徴です。
まとめ
TEDは特に英語中〜上級者向けの学習のコンテンツとしてとてもおすすめです。
また、面白い動画も多いので、英語学習の息抜きにもなります。
効果的なTEDの使い方をおさらいします。
・興味のある分野の動画から観る
・同じ動画を繰り返して観る
・スピーキングの練習の仕上げとしてオンライン英会話を利用する
・視聴方法は、公式ウェブサイト、アプリ、YouTubeがおすすめ
ご参考にしてみてください。