TOEIC対策のために欠かせない勉強。その一つは何と言っても語彙力強化です。
書店に行くと様々なTOEIC向けの英単語教材を目にしますよね。
「どれを選んだらいいかわからない」
と思われている方に、私はこれをおすすめします。
「TOEIC L&R TEST 出る単特急 金のフレーズ」(総称「金フレ」)です。
長年ベストセラーとなっている本なので、書店で必ずと言っていいほど見かけるかと思います。
私はTOEIC対策の英単語帳はこの「金のフレーズ」とDUO3.0しか使っていません。とてもおすすめの良書です!
今回はこの「金のフレーズ」の中身と私の活用法をご紹介したいと思います。
金のフレーズとは
「金のフレーズ」は、朝日新聞出版から出版されている「TOEIC特急シリーズ」の一つです。
TOEIC特急シリーズはTOEIC対策用の参考書でこれまでに累計300万部を超える販売数を誇っています。
新書サイズで持ち運びしやすく、値段も1000円以下です。手軽に買えることができるのに中身がとても充実しています。
TOEIC頻出単語をフレーズで覚える
金のフレーズは、「TOEICに出る単語だけをフレーズで覚える」というのがコンセプトとなっています。
例えば、
ホテルについて何がほのめかされていますか。
What is i——d about the hotel?
といったように、短いフレーズや文章の中で単語を覚えていくといった方法です。
例文の中で単語を覚えるというのは、私がおすすめしているDUO3.0とも共通していますね。
本当にTOEIC本番で出る単語
著者のTEX加藤さんが実際に80回以上のTOEICを受験して作った「本当に出題される単語」のデータベースが元になっています。
つまり、TOEICに出そうな単語ではなく「本当にTOEICに出た単語」が載っています。
実際に私も、TOEICを受験した際に金フレに出てきた単語を何度も見かけることがあります。
出題される単語にフォーカスして覚えることができるのはとても効率的な勉強法です。
「日→英」の穴埋め問題形式
TOEIC対策としては、基本的には英語の意味さえわかれば問題は解けるようになるかもしれません。
しかし、この金フレでは「英→日」ではなくあえて「日→英」の穴埋め問題形式を採用しています。
これにより柔軟な応用力を養うことができます。つまり、TOEIC対策だけに止まらず、英語力全般を伸ばすことが期待できるのです。
実際にはこのような形で例文が記載されていて、英単語は最初の頭文字のみが記載されています。そのため、解答は1つとは限りません。
美しい環境にあるホテル
a hotel in a beautiful s——-
この問題の場合は、sから始まる「setting」が解答例ですが、「surroundings」なども思いつきますよね。
レベルごとにセクションが分かれている
金フレの想定読者はTOEIC500点以上のレベルです。
ある程度の基本的な英単語をマスターしている人向けになります。一方、上限はないため900点以上を目指している人にも適しています。
実際に、次のようなセクション分けがされています。
・600点レベル 助走の400語
・730点レベル 加速の300語
・860点レベル 飛躍の200語
・990点レベル 頂点の100語
自分のレベルにあったセクションから始められるというのもメリットです。
音声無料ダウンロード
金フレのホームページから無料で音声がダウンロードできます。
音声は、「見出し語→日本語→英語フレーズ→英語フレーズ(リピート)」の順で流れます。
五感を活用することでさらに記憶に定着しやすくなります。
「金のフレーズ」の使い方のコツ
何周も回す!完璧に覚えることを目指さない
英単語教材を使って勉強する時によく言われていることですが、1冊の単語帳を「何周も回す」ことが重要です。
例えば、見開き2ページに10単語記載されているとします。
このとき、10単語全て完璧に覚えてから次のページに進むのではなく、見開き10ページの50単語をひとまとめに覚えることを数回繰り返していくのです。
短期間で10単語覚えたとしても、数日経てば忘れていくのが通常です。
一方、たとえ記憶が曖昧だったり覚えていなくても、繰り返し覚えたい単語を見ることで記憶の深くに定着させることができます。
ある程度時間を置いて何度も繰り返し回すことがとても大事なポイントです。
毎日「金のフレーズ」を開く!
どんなに時間がなくても毎日必ず金フレを開くということが大事です。
例えば2か月後のTOEIC受験に向けて勉強している場合、「受験までの2か月間は毎日必ず金フレを見る!」ということをノルマにします。
時間は数分でも数十分でも構いません。
そうすることで、勉強のモチベーションが継続します。また、効率的に記憶に定着させることもできます。
私も時間がないときでも通勤電車の1駅分だけ金のフレーズを眺めるようにしていました。
覚えられない単語は書いて覚える
何度も繰り返し見ていてもどうしても覚えられない単語というのはあると思います。
特に全くの初見の単語だったり、似たような語源の単語と結び付けられないような場合などは、覚えられないことが多いように思います。
金のフレーズを何周もしたのに全く覚えられないような単語は、一度ノートや紙に一覧で書き出すこともおすすめです。
そうすることで、覚えられない単語だけ一元化することができるので、それらの単語に集中して取り組むことが可能です。
ただし、TOEICの勉強は「効率的に」進めることがとても重要ですので、最初から綺麗なノートを作ることはおすすめしません。
どうしても覚えられない単語だけ書き出すというのがポイントです。
どうしても覚えられない単語は思い切って諦める
確率論ではありますが、覚えられなかった単語が必ずしも出題されるとは限りません。
覚えられない単語に時間をかけるよりも、覚えた単語を忘れないことが大事です。
たとえ覚えたとしても、何回も繰り返し見続けることで記憶への定着が深まると思います。
私の「金のフレーズ」の使い方
金フレには1000単語収録されていますが、それを20当分した50単語ごとに進めていくのがおすすめです。
金フレは見開き2ページに10単語記載されていますので、1回で見開き10ページ単位で進めていくイメージです。ある程度覚えたら次の50単語に映ります。
Step1 :まずは50単語を一通り確認して、知らない単語に丸をつける。
Step2 :覚えた単語は斜線で消し込み、覚えていない単語にさらに丸をつける。丸が何重にもなっている単語が覚えられていない単語になる。これを2周ほど繰り返す。
Step3:Step2まで進んでも覚えられない単語は、ノートや紙に書き写す。苦手な単語を一覧にして覚えやすくするため。
以上のStepで50単語がある程度覚えられたら、次の50単語に写り、3Stepを繰り返します。
金のフレーズは目標スコア別に4つのセクションに分かれています。
1セクションが完了したらセクションの最初に戻って、記憶への定着をチェックします。忘れてしまっている単語があれば再度丸印をつけていきます。
以上が完了したら、次のセクションに移って再び3Stepを繰り返していきます。
まとめ
語彙力を強化することで、特に長文問題やリスニングにとても効果があると思います。
金フレを一通りやり終えたとにこれらの問題に取り組むと、以前よりも数段点数が上がっていることに気づくと思います。
語彙力は地道な努力の積み重ねで身についていくものなので、効率的なやり方を習慣化させることがポイントです。